はじめに
みなさん、こんにちは。
今回はExcelでのパレート図の作り方を紹介します。
棒グラフと折れ線グラフをどうやって一緒にまとめればいいの?
折れ線グラフをゼロ点に持ってこれない
手書きでも結構面倒なパレート図ですが、Excelでの書き方もよく分からないですよね。
そこで今回はパレート図のExcelでの書き方を紹介したいと思います。

今回は上記のパレート図を作っていきます。
パレート図の内容としては、「とある設備での不良の内訳」です。
この手順でやれば誰でもExcelでパレート図を書くことができるようになりますよ。
パレート図を作るのに必要な情報を整理する
棒グラフ作成準備
項目を大きい順に並べていきます。

①『その他』は表の一番は下に置く
②合計の欄を設置する
次に合計を求めていきます。この合計は折れ線グラフで使う累積比率を求めるのに必要になります。

合計を求める手順
- ホームをクリック
- 合計を表示させたいセルをクリック
- 右上にある『オートSUM』をクリック
合計を求めたい範囲は『オートSUM』をクリックすると青の範囲で表示されます。
僕がやったときは範囲がドンピシャで表示されたので特に調整はしていません。
合計を求める範囲を調整したいときは赤丸で囲った青枠の角をドラッグして調整することができます。

棒グラフの部分は準備完了です。
折れ線グラフ作成準備
次に折れ線グラフで使う累積比率を求めていきます。
まずは不良内訳の隣の行に累積比率を入れるスペースを作ります。
累積比率は全体に対してその項目の占める割合です。
なので各項目の不良数を合計の40で割ります。
まずは『異物付着』による累積比率を求めていきます。

『異物付着』の累積比率の求め方
- 計算した累積比率を表示されたいセルをクリックし、『=』を打ち込む
- 『異物付着』の数である20のセルをクリック
- ÷に当たる『/』を打ち込む
- 合計の40のセルをクリック
- 合計のセル『D14』を絶対参照にするためDと14の間に『$』を挟む
- Enterを押す
次に『キズ』の累積比率を求めていきます。

『キズ』の累積比率の求め方
- 『異物付着』の累積比率を求めるときに使った式をコピーする
- コピーした式に『+』を書き加える
- 異物付着で求めた累積比率50%のセルをクリックする
- Enterを押す
『割れ』と『その他』の項目も上記の方法で計算することができます。

『その他』が100%になればOK
もしも累積比率の行が%表示になっていないときは、書式設定を変える必要があります。


行を%表示にする方法
- 表示を変えたいセルを選択する
- 右クリックで『セルの書式設定』をクリック
- 表示形式から『パーセンテージ』を選択しOKをクリック
これでグラフを書く準備ができました。
パレート図の作成手順
グラフを表示させる

グラフの表示方法 その1
- 合計の欄以外の表をまとめて選択する(項目も選択)
- 挿入をクリックする
- おすすめグラフをクリックする
以下に続く

グラフの表示方法 その2
- すべてのグラフをクリック
- 下の方にある『組み合わせ』をクリック
- 項目の方は『集合縦棒』、累積比率は『折れ線』を選択
- 折れ線の第2軸のレ点をチェックしOKをクリック
こんな感じのグラフができました。ここから形を整えていきます。

棒グラフの調整
最初に棒グラフの幅を広げ、各項目ごとの棒をくっつけます。
まずは棒グラフの枠線辺りをクリックし、棒グラフの角に〇が表示されたことを確認します。
次に右クリックをします。

- データ系列の書式設定をクリック
- 系列のオプションから『系列の重なり』と『要素の間隔』を0%にする。
- 次に棒グラフの枠線の色を変更します。一番左の図形をクリック。
- 枠線の欄から『線(単色)』を選択し、棒グラフの枠線の色を好きな色に変える。
オススメは黒色ですよね。

折れ線グラフをゼロ点に持ってくる
ここからはパレート図でけっこう大変そうな折れ線グラフのスタートを一番左端に持ってきます。

折れ線グラフの始まりをゼロ点に持ってくる方法①
- グラフをクリックする
- グラフのデザインをクリックする
- 左上の『グラフ要素を追加』をクリックする
- 『軸』をクリックする
- 第二横軸をクリックする
以下に続く

これで第2横軸の役目は完了したのでラベルを消していきます。

折れ線グラフの始まりをゼロ点に持ってくる方法②
- グラフの上に出てきた『第2横軸』をダブルクリックする
- 『軸のオプション』から軸位置の『目盛』にチェック
- 同じく『軸のオプション』から『目盛』『目盛りの種類』をなしにする
- 同じく『軸のオプション』から『ラベル』『ラベルの位置』をなしにする
以下に続く
ここから0%スタートにするため、折れ線グラフの選択範囲を変更していきます。


折れ線グラフの始まりをゼロ点に持ってくる方法③
- 折れ線グラフをダブルクリックする
- 表に出てきた青の枠を1セル分上にドラッグし参照範囲をずらす
- 先ほど変更した選択範囲を100%まで広げる
これで、とりあえずパレート図の雛形は完成しました。
グラフの細かい調整
累積比率の目盛り設定
次にグラフの細かい調整を行っていきます。
まずは累積比率の目盛りが100%になるよう調整します。

次に表示形式をパーセンテージにします。

『累積比率』目盛最大値の調整方法
- 累積比率の縦軸をダブルクリック
- 『軸のオプション』『境界値』『最大値』を1.0にする
- 『表示形式』『カテゴリ』『パーセンテージ』を選択
棒グラフ要素の目盛りの設定方法

『項目』目盛最大値の調整方法
- 項目の縦軸をダブルクリック
- 『軸のオプション』『境界値』の『最大値』を項目の合計値の値を打ち込む
凡例の削除方法

続いて、グラフの下にある凡例を消していきます。この作業に関しては、必要な人だけで大丈夫です。
凡例の消し方
- 凡例をダブルクリック
- 『Enter』をクリック
グラフタイトルの打ち込み方法
続いてグラフタイトルを入れていきます。
『グラフタイトル』を一度クリックすると打ち込むことができます。

折れ線グラフと棒グラフのラベルの設定方法
次に縦軸のラベルを張り付けていきます。

『項目』縦軸のラベルの張り方
- グラフの輪郭をクリック
- グラフデザインをクリック
- グラフ要素を追加をクリック
- 軸ラベルの第1縦軸をクリック
これでラベルを張ることができました。
ただ、ラベルの向きが読みにくいのでラベルの向きを変えていきます。

『項目』縦軸のラベルの調整方法
- 縦ラベルをダブルクリックする
- 『タイトルのオプション』『文字列の方向』を縦書きに変更
次に累積比率のラベルを貼っていきます。

『累積比率』縦軸のラベルの張り方
- グラフの輪郭をクリック
- グラフデザインをクリック
- グラフ要素を追加をクリック
- 軸ラベルの第2縦軸をクリック
これでラベルを張ることができました。
ただ、ラベルの向きが読みにくいのでラベルの向きを変えていきます。

『累積比率』縦軸のラベルの調整方法
- 縦ラベルをダブルクリックする
- 『タイトルのオプション』『文字列の方向』を縦書きに変更
折れ線グラフの調整方法
次に折れ線グラフの『点』が見えるようにします。
折れ線グラフの点は『マーカー』で調整します。

マーカーの調整方法①
- 折れ線グラフをダブルクリックする
- 『マーカー』『マーカーのオプション』『組み込み』を選択
- マーカーの種類とサイズを選択する
次に折れ線グラフ本体の調整を行っていきます。
折れ線グラフの調整方法
- 折れ線グラフをダブルクリックする
- 『線』『線(単色)』を選択
- 『色』と『幅』で線の色と太さを調整
各項目の数字がグラフに出るように設定
次にグラフ上に項目ごとの数字が表示されるように設定します。

グラフ上に項目ごとの数字が表示される方法
- グラフをダブルクリックする
- 『グラフのデザイン』をクリック
- 『グラフ要素を追加』をクリック
- 『データラベル』『外側』にチェック
データラベルの位置を調整するときはドラッグすればOKです。
棒グラフの色の設定方法
棒グラフの塗りつぶしの色を調整していきます。今回は塗りつぶしなしでやっていこうと思います。

棒グラフの色と枠線の太さを調整する方法
- 棒グラフの枠線をダブルクリック
- 『塗りつぶし』を塗りつぶしなしにする
- 『枠線』『線(単色)』『色』を黒にする
- 『幅』を調整して枠線の太さを変える
パレート図を使用するときは一番大きい項目を強調するのに使うことが多いと思います。
なので次は一番要素の大きい棒グラフだけ色を変えていきます。

一番要素の大きい棒グラフだけ色を変える方法①
- 棒グラフをダブルクリック
- 一番大きい項目の棒グラフをクリック
- 『塗りつぶし』『塗りつぶし(単色)』『色』で色を変更
ちなみに色ではなく斜線にする方法もあります。

一番要素の大きい棒グラフだけ色を変える方法②
- 棒グラフをダブルクリック
- 一番大きい項目の棒グラフをクリック
- 『塗りつぶし』『塗りつぶし(パターン)』で斜線を入れる
単位の打ち込みとパレート図詳細情報の打ち込み
最後にパレート図の細かい情報を打ち込みます。
ここからはテキストボックスを使います。

テキストボックスの使い方
- 『挿入』をクリック
- 『テキストボックス』『横書きテキストボックス描画』をクリック
- グラフ上にテキストボックスを張り付け単位を書き込む
テキストボックスを設置できたら単位を打ち込みます。
次にテキストボックスの枠線と塗りつぶしをなくしていきます。

最後にパレート図の細かい情報を打ち込みます。
ここでもテキストボックスを使います。

テキストボックスの設置後、テキストボックスの設定を行います。


こんな感じのパレート図が完成しました。
まとめ
今回はパレート図の作成手順を紹介しました。
パレート図で一番難しいところは折れ線グラフをゼロ点に持ってくるところだと思います。
どうしても時間がかかってしまいますが、完成するとやっぱり見やすいので頑張って完成させてください。
それではノシ!