はじめに
みなさん、こんにちは。
今日は長野県駒ケ根市にある木曽駒ケ岳を紹介したいと思います。
木曽駒ケ岳の特徴は、なんといってもロープウェイです。
標高2956メートルのうち、2612メートルまで公共交通機関で登っていける山になります。
なので、実際に人が歩く標高差は300メートル前後のみで森林限界の景色を楽しむことができる魅力あふれる山です。
中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイは、宝剣岳直下の通称「千畳敷カール」まで架けられた山岳ロープウェイで、起点しらび平駅(1,662m)から終点千畳敷駅(2,612m)までの高低差950mは日本一です。また、千畳敷駅は日本一標高が高い「日本最高所駅」となっています。
簡単に森林限界までアクセスできるので、とにかく人が多い山です。僕が行ったときもバスの待ち時間が1時間程度で、帰りも同じくらい待ちました。
バスとロープウェイの料金も一人往復5,000円程度しますし、山登り以外の部分も大変な山になります。
それでもですね、5,000円払ってもおつりが返ってくるくらいキレイな景色を見ることができますよ。
- 標高差300メートルで山頂まで行ける
- 休日はどうしても待ち時間が発生する
- 往復5,000円のお金がかかる
- 駐車場満車に注意が必要
これを読めば木曽駒ケ岳について知ってもらえると思います。
木曽駒ケ岳を勝手に評価
必要体力度
トータルの山行時間は8時間ですが、これにはロープウェイやバスの移動時間を含みます。実際に登山をする時間は5時間程度です。
千畳敷から乗越浄土までの坂はけっこうキツイですが、そこの1時間を耐えれば、あとは高低差の少ない稜線歩きになります。
なので最初の1時間さえ乗り越えてしまえばなんとかなります。
危険度
登山道自体はしっかり整備されています。
ただし、登山道には石が多くあり、落石の危険があります。片足に全体重をかける前に、「この石は動かないか」を確認しましょう。
また、人が多いなか狭い登山道をすれ違うのはけっこう危ないと感じました。狭いところでは無理に進まず、譲り合いの心が大切ですね。
特にルート上で危ないところは宝剣岳と中岳巻道です。
木曽駒ケ岳の隣にあるのが宝剣岳です。
木曽駒ケ岳だけに行く分には宝剣岳はルート上に出てこないので問題ありません。
しかし、「木曽駒ケ岳に登ったけど時間が余ったし、宝剣岳に寄ってみるか」となると危険です。
宝剣岳の登山道は鎖場が多く、一歩踏み外したらどうなることか……みたいな道が続きます。
なので、宝剣岳に行くときはしっかり下調べしていくことが大切です。
次に危険な個所は中岳巻道です。中岳は木曽駒ケ岳ルート上にあるピークです。
中岳には山頂を超えて木曽駒ケ岳を目指すルートと、中岳の山頂を迂回して木曽駒ケ岳を目指すルートがあります。
山頂越えのルートは安全で、かつ多くの人がこのルートを選択します。
迂回ルートは人がほとんどいません。こちらの迂回ルートは登山道が細いうえに断崖絶壁の道を進むことになります。
色々なコースを楽しみたいなら、迂回コースを歩くのも良いですが、安全に登りたいなら山頂コースがオススメです。
あとは高山病にも注意が必要です。ロープウェイで一気に標高が上がるので、高山病になりやすいです。
千畳敷に着いたら、いきなり登り始めず高所順応する時間を設けることが大事になります。
以前、僕が木曽駒ケ岳に登って高山病になったときのことをまとめた内容になります。興味のある方は読んでみてください。
登山初心者向けQ&A
木曽駒ヶ岳はロープウェイで標高2,600mまで一気に登れるため、初心者でも挑戦しやすい山です。
ただし、標高が高い分しっかり準備をすることが大切です。よくある質問をまとめました。
Q1. 普通のスニーカーでも登れますか?
登山道は石が多く滑りやすいので、登山靴(トレッキングシューズ)をおすすめします。
スニーカーだと足首を捻ったり、雨で滑る危険があります。
Q2. 子供や初心者でも大丈夫?
ロープウェイで一気に森林限界まで登れるので、小学生以上なら十分可能です。
ただし最初の「乗越浄土」までの1時間はかなりの急坂なので、無理のないペースで登りましょう。
あとは高所順応もお忘れなく。
Q3. どの季節がおすすめ?
- 春(5月〜6月) … 雪が残っており中級者向け。初心者は避けた方が安心です。
- 夏(7月〜8月) … 高山植物が見頃で、初心者に一番おすすめのシーズン。
- 秋(9月〜10月) … 紅葉が美しく人気。混雑必至なので早朝から行動を。
- 冬(11月〜4月) … 完全な雪山。アイゼン・ピッケルが必要で上級者向けです。
Q4. どんな服装が良いですか?
標高が高いため夏でも寒く、フリースやウィンドブレーカーなど防寒着は必須です。雨や風も強いのでレインウェアも用意しましょう。
標高100メートル上がると、0.6℃気温が下がるらしいです。なので真夏だと山頂で15℃前後になります。
Q5. 高山病の心配はありますか?
標高2,600mを超えるので、人によっては頭痛や息切れが出ることもあります。
ゆっくり歩く、水分をこまめに取る、前日はしっかり睡眠を取るなど予防を心がけましょう。
木曽駒ヶ岳の費用まとめ
木曽駒ヶ岳登山には、山以外にも意外とお金がかかります。主な費用を先にまとめました。
項目 | 料金(往復) | 備考 |
---|---|---|
菅の台バスセンター駐車場 | 800円 / 日 | 約300台。休日は早朝に満車 |
バス(菅の台⇔しらび平) | 大人1,660円 | 小学生以下半額 |
ロープウェイ(しらび平⇔千畳敷) | 大人3,050円 | 時期によって価格異なる。小学生以下約半額 |
合計(大人1人・往復) | 約5,510円 | 駐車場+バス+ロープウェイ代 |
山頂までの標高差は少ないですが、交通費や待ち時間も考慮して計画を立てると安心です。
木曽駒ケ岳へのアクセス

車でのアクセス
木曽駒ケ岳はマイカー規制があるので、バスに乗り換えて、ロープウェイの駅を目指します。
バス乗り場ですが、菅の台バスセンターから乗車することになります。
菅の台バスセンターには300台分の駐車場がありますが、僕が夏に登ったときは、7時頃には満車になっていました。なので早めに到着しておいたほうが安心です。
料金は800円になります。
一番混雑する紅葉の時期は夜中の3時にはバス停に人が並び始めていて、5時にはディズニーランド並みの行列ができていました。秋は車中泊が必須ですね。
菅の台バスセンターの情報
住所 | 長野県駒ヶ根市赤穂 菅の台 |
トイレ | あり |
自販機 | あり |
料金 | 800円 |
駐車場 | 約300台 |
バスに乗るには事前に紙のチケットかオンラインチケットを購入する必要があります。
菅の台バスセンターには切符売り場があるので紙の場合はそこで買うことになります。
公共交通機関でのアクセス
公共交通機関でのアクセスはまずJR中央線の駒ケ根駅を目指します。
駒ケ根駅に着いたら、今度は伊那バスの路線バスに乗り換えます。
便数としては30分に一本出ています。
千畳敷の登山口へのアクセス
車の方は管の台バスセンター、電車の方は駒ケ根駅から伊那バスに乗り換えるわけですが、ここからは伊那バスに乗ってからの流れについて紹介していきます。
山道を登り、終点のしらび平に着いたら運転手に紙のチケット、もしくはオンラインチケットの画面を見せてバスを降りることになります。
ロープウェイのしらび平駅は停留所の目の前にあるので迷うことはないと思います。
ただ、ロープウェイが大混雑している場合は整理券を発券していることがあります。
整理券を受け取ったら、その整理券に書かれた番号とホワイトボードに書かれた一覧表とを確認すれば何時にロープウェイに乗れるか把握することができます。
ロープウェイのチケットはしらび平の駅でも買うことができますが、僕が行ったときはバスに乗るときにバス+ロープウェイのセットのチケットを買っている人がほとんどでした。
ロープウェイに乗ったら7分30秒で千畳敷駅に到着します。
コースタイム
登り 4時間15分 下り 4時間10分
- 6:45 菅の台バスセンター
- 7:30 バス乗車
- 8:10 しらび平駅
- 8:35 千畳敷駅
- 9:45 乗越浄土
- 10:25 中岳
- 11:00 木曽駒ヶ岳山頂
- 12:10 中岳巻道入口
- 12:40 乗越浄土
- 13:20 千畳敷駅
- 14:20 しらび平駅
- 15:10 菅の台バスセンター
木曽駒ケ岳の登山コース詳細
木曽駒ケ岳の登山コース詳細を紹介していきます。
6:45の状況です。バス待ちの行列ができていました。
45分くらい待ってバス停までたどり着きました。ここからバスに乗ってしらび平駅を目指します。
バスはこんな感じの路線バスです。時刻表ですが、平時は30分に1本ですが、この日のように混雑する日は臨時のバスもいっぱい出ていますよ。
なので体感10分に1本くらいの頻度でバスがやってくるような状況です。
しらび平でバスを降りたら、次はロープウェイに乗り換えます。こちらも行列ができています。
時刻表は30分に1本ですが、ロープウェイも混雑により時刻表無視でエンドレス運行していました。
千畳敷駅まで登ってきました。日本で一番標高の高いところにある駅のようです。
めっちゃガスってます!
ちょっとだけ晴れてきました。
ここから登山道に入っていきます。
この道を登っていくと、乗越浄土にたどり着きます。
だいぶ登ってきました。しかし人が多すぎてなかなか進んでいかないです。
赤い建物がロープウェイの千畳敷駅になります。一番キツイところを乗り越えました。
乗越浄土に到着です。これから中岳、木曽駒ケ岳の方向へ進んでいきます。

乗越浄土には宝剣山荘という寝泊まりもできる山小屋があります。こちらにはトイレもあります。トイレ使用料は200円です。確かバイオトイレだった気がします。
ソフトクリームは500円です。
この辺りまで来ると雲とほとんど同じ高さですね。
ここからは次のピークである中岳を目指します。
途中のピークである中岳に到着しました。
中岳山頂からは目指している木曽駒ケ岳の山頂が見えます。中岳と木曽駒ケ岳の間には頂上山荘があり、多くの人が休憩していました。
中岳から木曽駒ケ岳に行く途中にコクマサが咲いていました。相変わらず不思議な形ですね。
山頂に到着です。あいにくのガスで景色は見えなかったですが、達成感はあります。
帰りは中岳の巻道を使いました。
写真で見るとそんなにですが、実際に歩いてみると、けっこうな断崖絶壁で怖かったです。
乗越浄土まで戻ってきました。ここから赤い建物のロープウェイの駅まで下ります。
朝の混雑具合から予想はしていましたが、下りのロープウェイもスゴイ混んでいて、整理券を配布していました。
自分のもらった整理券と、この予定表を見比べて、時間になったら建物に入る形式です。無事に駐車場まで戻ってきました。
ここから温泉に浸かって帰ります。
下山後の温泉
下山後は駐車場のすぐ隣にある温泉に行ってきました。みんな考えることは同じらしく、登山客らしき人たちでごった返していました。
お湯自体はシンプルなお湯でしたよ。
まとめ
今回は長野県駒ケ根市にある木曽駒ケ岳を紹介しました。
木曽駒ケ岳は3000メートル近くの標高がありますが、ロープウェイでかなり登れるので比較的チャレンジしやすい百名山だと思います。
その分、人も多いので車中泊するくらいの気持ちが必要ですね。
- 標高差300メートルで山頂まで行ける
- 休日はどうしても待ち時間が発生する
- 往復4000円のお金がかかる
- 駐車場満車に注意が必要
千畳敷カールの景色は本当にキレイなのでぜひ登ってみてください。
それではノシ!